大学祭ホームページ紹介 
(このページは亥鼻空手部のページの無関連コンテンツです)


文責 コジマ
早稲田祭2006武蔵野大学芸術祭2006愛知万博

 ひょんなことから大学祭のホームページ作成をお手伝いすることになった。

 けれども、実際のところはパソコン関連に強いと言うのは全くの嘘だ。最近になって慌ててHTMLを少しだけ勉強しただけだ。それをこねくり回して、一を十に見せようともがいている。

 しかしながら、大学祭のホームページともなればそんなことも許されない。第一大学祭はかかわっている人の数が違う。医学部看護学部の学生だけでも百人単位で大学祭を創っている。来場するお客さんも一万人近くいる。その中にはホームページを見て遠方から来る人もいるかもしれない。そう考えるとホームページもおろそかにはできない。

 これは大変なことになってしまった。

 ところが幸いにして、世の中には大学祭はごまんとある。大体の大学祭はホームページを備えている。その中には優れたページもあれば、あまり感心出来ないものもある。強烈に個性を打ち出したもの、静けさと調和のあるもの、さまざまである。さまざまの大学の先輩たちが、切磋琢磨して見事なホームページを作ってきたのだから、それから少しでも学べ(パクれ)ないだろうか。

 そこで、怠け者は、さまざまな他大学の大学祭のホームページをチェックして、その良いところだけ盗んでしまおうという怪しからんことを考えた。これから紹介する2,3のページはどれも大変よく工夫してあると思う。頑張ってすこしでもこのようなホームページに少しでも近付いて行きたい。




早稲田祭2006

早稲田祭2006

●総評:情報媒体としてのホームページ

  青を基調としたシンプルなデザイン。操作がオーソドックス。文字情報が充実。大学祭のホームページの一つの理想だと思う。

●内容

 概要:日時場所(名称、会場、主催、企画数、予想来場者数)
    代表挨拶(文章、写真)
    アクセス(地図、説明)
    コンセプト(ロゴ、テーマミュージック、ポスター、マスコットキャラクター)
 企画紹介:ジャンルで探す、場所で探す、飲食物をジャンルで探す、団体名で探す
 特集:昨年度の様子
    著名人一覧
    インタビュー(地域インタビュー、参団インタビュー、教員インタビュー、交友インタビュー)
    受験生の方へ(受験生診断、合格体験記、代表スタッフインタビュー)
 取り組み:環境対策、安全対策、バリアフリー
 関係者の皆様:企業の方、交友の方
 参加団体info
 その他:募集、リンク、プレスリリース、運営スタッフについて、サイトマップ、お問い合わせ

●デザイン:シンプルで都会的(青)

 文字:可読性を最重視
  • 総括:可読性に十分配慮したデザイン
  • フォントサイズ:標準
  • Font大、小のボタンが用意されている。
  • バナーの文字も、標準サイズに近い。
  • 文字色:原則黒、青、白のみを使用している。
  • 強調、下線の使用を控えている。
  • 適切な行送りがなされている。
 画像:デザインではなく情報として提供
  • 画像の使用は少ない。
  • バナーとしても画像の利用が少ない。
  • トップ画像、地図等まで、青、白黒、グレー中心の配色を徹底している。
  • コントラストが低い。
  • 写真は、撮影段階での構図及び画像の含む情報に強く気を配っているふしがある。
  • 被写体の多くは人物である。
 動き:あえて動きを出さない
  • 動きは一部ページに止められている。
  • 可読性を減少させるものは極力はぶく。
 操作性:だれにでも使える
  • ページの位置づけ、階層化が非常に優れている。
  • すべてのページから主要ページに飛べるように、工夫されている。
  • javascriptを切っても操作に支障無いようになっている。
  • Topへ戻るボタン

●感想

 早稲田祭2006のホームページは、文字情報の伝達に徹している。操作は極めてシンプルでホームページ独自の仕様は余り無い。ページは丁寧に階層化され、簡単に求める情報に到達できるよう工夫されている。デザイン青と白黒を徹底し、極めて安定した印象を出している。

 一方、内容は独創性が高く、有名人の一覧、地域の人へのインタビュー、テーマソング、受験生向けのページ、ポッドキャストなど、多岐にわたっている。中でもインタビューの質が極めて高い。コンセプト『なんとなくでまわる世界をぶっ壊す』の通り、ひたすら一つの目的を追求する青春群像を描き出している。活動に打ち込む多くの大学生の魂がこのホームページの原動力になっていると感じた。

 その一方で、画像を極端に抑えたために、企画の特徴が直感的にわかりにくくなってしまったのが残念である。また参団インタビューなど企画関連の扱いをもう少し前面に押し出した方が良かったのではないか。

 このサイトの最も素晴らしいところは、大変な努力をして作っているのに違いないが、それを全く感じさせないところである。最新の技術を作って、動きやデザインの素晴らしいホームページを作っても、作者が「どうだ、凄いだろう!」と鼻をうごめかしていると、途端に見る気がうせてしまう。その点、早稲田祭のホームページはくだらないプライドを捨ててプロに徹していている。凄い。



武蔵野美術大学芸術祭

武蔵野美術大学芸術祭2006

●総評:大迫力フラッシュによる美術系デザインサイト

  19世紀の薄暗い工場をイメージさせるTopのフラッシュが素晴らしい。企画紹介も充実。大学祭として最高レベルのデザインサイト

●内容

 TOP:フラッシュによる目次
 芸祭について:開催概要(開催期間、開催場所、運転時間)
    今年の芸術祭(今年度のテーマ・タイトル)
    注意事項(展示物について、お酒について、交通方法について)
    芸術祭とは(芸術祭とは、運営について)
 企画紹介:企画紹介(企画の検索、イベントの検索、イベントの検索・タイムテーブル、模擬店の検索、クーポン、バナー)
    展示(キーワード検索、検索結果)
    イベント(キーワード検索、検索結果)
    模擬店(キーワード検索、検索結果)
 スペシャル:今日のMAUFACTURE(写真を右側のサムネイルに表示。写真を階層化)
    森本千絵インタビュー    
    壁紙ダウンロード
 BBS
 リンク:リンク、geisai.jpへのリンク
 お問い合わせ
 このサイトについて

●デザイン:薄暗い工場をイメージさせるようなデザイン。(黒系、水色、黄土色)

 文字:デザインに応じて変化
  • 総括:デザインの要請に応じて自在に変化し、雰囲気を演出。
  • フォントサイズ:小さめ
  • さまざまなサイズのフォントを使用。
  • デザインに応じてフォントサイズ、色を変更。
  • 文字色:灰、黒、白まれに水色、黄土色
  • 新聞サイトのように文字のメインに上品なグレーを使用。
  • インタビュー等の読むページでは行送りを使用。
  • やや可読性が悪い。
 画像:バナー類は丹念に編集。
  • タイトルフラッシュの恐ろしいほどの作りこみ、描き込み。
  • バナーとして画像を活用。
  • 素晴らしいタイトルロゴ。ページ全体の統一感のあるリストマーク。
  • リンクの多くに画像を使っているようだ。
  • サイトの彩度を落とし、注目させるところをカラフルにしている。
  • 写真は必ずしもすべての質が高いとは言えないが、強烈に非日常を演出している。
  • 各企画の画像が個性的でよく工夫されている。
 動き:最大限にフラッシュを活用。ダイナミックなページ
  • TOPページにフラッシュを活用。動作性のあるメニュー。
  • しかしTOP以外のページの動きは控えめ。
  • 企画検索が良く出来ている。
  • ほとんどのリンクはマウスをあわせると変化を見せる。
  • 関連サイトのムサビコムでは、「成分分析」などの企画が充実。
 操作性:独自性の高いトップページ
  • TOPページのフラッシュによる目次が素晴らしい。
  • しかし、TOPページ以外では標準的な操作性を確保している。
  • 検索の表示欄が分かれるなどの工夫がある。
  • 一方ページの階層が少しわかりにくいと感じる。
  • サイトマップが無い?

●感想

 武蔵野美術大学芸術祭2006のホームページのトップページをみて驚かない大学生がいるだろうか。薄暗い19世紀のヨーロッパを思わせるような工場で、歯車がぎしぎしと回り、クランクが動いている。どこまでも飽きない丁寧で圧倒的な描き込み。このページを一目見るだけで、非日常の空間に誘われる。大学祭ホームページデザインは、時に消費を誘う企業の広告のように舌触りの良い華やかさだけを追い求めてしまいがちだ。けれども武蔵野美術大学の大学祭のページのデザインはそうではない。決して優しくは無いが、流されない明確で強固なメッセージとエネルギーが感じられる。大学祭のテーマ「MAUfacture」も異色である。

 さすがに美大のホームページなので、デザインに関して参考になるところが非常に多かった。同系色でも実にさまざまな色を細かく使いわけていると思った。特に、文字にさまざまな程度の灰色を利用しているところが印象深かった。

 一方で、全体のページ数が若干少ないこと、ページ同士の位置関係が明示されていないこと、読み応えある記事が少ないことが気にかかった。デザインを中心としたサイトではあったが、もう少し文章で読ませる記事があっても良かったのではないか。特に美大生の日常生活や、制作における苦心などのインタビューを載せたら、きっと面白いページになっていたのではないかと思う。とはいっても、本当に凄いサイトです。



横浜国立大学YNU大学祭
YNU大学祭2007

●総評:大学祭をWebに発信するエキサイティングな広告塔

  橙を基調にした明るくて活発なデザイン。優れたレイアウトで直感的に操作可能。ミスコンテスト、ミスターコンテストの特集が秀逸。

●内容

 ヘッダー部:サイトマップ
    お問い合わせ(一般企画団体へのお知らせ、協賛企業へのお問い合わせ、その他のお問い合わせ)
    リンク(大学関連、学園祭情報サイト、協力大学関連、協力会社、協力団体)
    代表挨拶(文章、写真)
 メニュー部:企画カタログ(日にちで見る、場所で見る)
    ※企画紹介のページは時間、場所、雨天、紹介文、画像
    PHOTO:過去の大学祭の写真
    ACCESS:電車、バス、車、バイク(地図はクリックすると表示)
    HISTORY:過去の大学祭の、テーマ、ポスター、イベント
 特集:Mr.YNUcontest(時間場所、携帯事前投票、ポスター)
    福田萌の「元気があれば何でもできるッ」(Profile、Garally←原文のスペルミス、Diary、出演情報)
    前夜祭2007(ライブ、サークル対抗YNU大運動会、ダンス)
    06' Miss YNU contest(説明不可能。プロの領域です。自分で見てください。)
 麻疹予防対策について
 協賛企業の方へ(広告協賛、物品協賛)
 関係者の皆様:企業の方、交友の方
 参加団体info
 その他:募集、リンク、プレスリリース、運営スタッフについて、サイトマップ、お問い合わせ
 ・インタビューが無い・実際に大学祭に行かなくても楽しめるようなコンテンツがある、
 ・携帯電話のバーコードを掲載、企業の広告が掲載されている、
 など一般的な大学祭のホームページと比較すると非常に異なる特徴がある。
  デザインをサイト全体で統一せず、特集ごとに異なる雰囲気のページを組み合わせて全体のホームページを構成している。

●デザイン:活発で若者らしいデザイン

 文字:あくまで広報の手段として活用
  • 総括:デザインと可読性のバランスを取る
  • フォントサイズ:かなり小さめ。
  • バナーの文字のサイズは標準。
  • 画像中文字が読みやすいのは、文字周囲が白くなっているため?
  • 文字色:原則黒のみを使用。リンクは青。
  • 強調、は適度に使用。
  • 行送りをしていないので相当読みにくい。
  • 文字が小さく行送りをしていないので、情報がコンパクトに詰め込まれているともいえる。
 画像:人目を惹き付ける広告役
  • 画像の使用は多い。特に文字、ロゴとしての使用、バナーとしての使用。
  • バナーは華やかでかつ文字が読みやすく秀逸。
  • タイトルは橙と青の組み合わせ。しかし相性が良い色の組み合わせとは到底思えない。
  • ミスターコンテスト等特集ページの写真はプロ級。
  • 去年の大学祭の写真は、人物の顔が後ろ向きな場合が多いし、構図も良いとは言いがたい。
  • コントラスト等はページの雰囲気にあわせて調整。
 動き:一部ページにのみ使用
  • ミスコンの特集ページを除けば、動きは極めて少ない。
  • 動きよりも画像を重視しているようだ。
  • 制作陣の技術力不足もあるかもしれない。
 操作性:軽快な操作感
  • ページの位置づけ、階層がわかりやすい。
  • 多くのページがトップページから1〜2段目にあり、また階層も明示されている。
  • 階層の表示が下段にも存在する。
  • ページごとに異なる雰囲気を持たせていて、統一はしていない。
  • すべてのページに住所、コピーライトの表示がある。
  • リンクの表示位置が変則的で、関連ページ同士のリンクが有機的に複雑に組み合わされているが、レイアウトを上手に活用したり、ページごとに雰囲気を変えているのでているので、かえってわかりやすいと言える。
  • 一つのページにおけるレイアウトの活用は"すり合わせ"型でもある。早稲田大学のようにページ全体が巨大になると、一つのレイアウトの規格に則って大量のページを制作し一つのサイトを構成する"モジュール"型が効率が良いが、規模が小さなホームページの場合はそのページごとにテーブル等を利用した"すり合わせ"型の方が上手くいくのかも知れない。
  • 一方で、YNUのホームページが異なる雰囲気の特集ページ群で構成されていることを見ると、逆にモジュール的と言えるのかもしれない。でも法経学部じゃないのでようわからん。

●感想

 はじめてこのページを見たとき、YNU大学祭ってどこの大学の大学祭なんだろう?と思った。レイアウトは当空手部のホームページと同じでテーブルを使っている(注:スタイルシートを使うよりもテーブルのほうが初心者向け)。企画やイベント数も他の大学祭に比べて多くは無い。けれども、百貨店の洋服売り場を再現したような美しいミスコンテストのフラッシュページや、雑誌の写真の様なクールなミスターコンテストのページを見て、感じた。

このホームページ、何かが違う。

けれども何が違うのかそのときはわからなかった。今思うとそれは一つには「大学祭ホームページとは一体誰に向かって何を伝えるべきためのものなのだろうか」という根本的な問に対する答え方の違いだったのだ。けれどもその答えはひとまず置いて、清涼祭のホームページの様子を見てみよう。

 清涼祭のホームページは活発で生き生きとしている。橙を基調にしながらも、さまざまな色彩をちりばめて楽しいイメージを演出している。学内向けのページは他の大学祭のページに比べると存在感が薄い。開催日時や場所のこまごまとした情報は控えめにして、わくわくするようなイメージを存分に伝えようとしている。つまり清涼祭のホームページは、学外の人に対して大学祭の楽しさをアピールすることに専念しているのだ。

 YNUホームページは大学祭に対して人々が持つであろう華やかで騒がしい祭りのイメージを決して裏切ることはない。企画やページの題名の多くはアルファベットでしゃれた雰囲気を演出している。さらにアルファベットを使わない場合でも「福田萌の『元気があれば何でもできるッ』」のように、興味を引くようなタイトルがつけられている。黄金比に近い縦横比1.7の長方形や、正方形で埋め尽くされたレイアウトは程よいバランスを与える。主要な見出し文字は、画像でフォントや装飾を調整するなど、雰囲気作りに余念が無い。「お祭りな"雰囲気"」もさまざまな意識的な工夫の積み重ねによって成立っているのだ。けれどもこのホームページの真骨頂はなんといってもミスターコンテスト、ミスコンテストの特集のページにあると言えよう。

 ミスターコンテストの特集のページでは、最下部にエントリーした学生のモデルの写真が載っている。写真を見て驚いた。(容姿容貌はともかく)写真写りはまるで雑誌に掲載されているグラビアのようだ。到底大学祭のホームページごときのために普通の大学生が撮ったとは思われない。コメントも含めて実に上手にタレントを売り出している。さらに携帯電話で事前投票が出来るようにバーコードを付属させるなど、若者のトレンドを活用したページ作り、マーケティング戦略の巧みさには舌を巻くばかりだ。

 もっと凄いのが過去のミスコンテストの特集ページである。これは説明するよりも自分で見たほうが良いと思う。あまり気が進まないが、へたくそな説明をするとトップページにモデルが数人出てきて、そのうちの一人クリックすると、百貨店のようなレンガ建てのショールームの紹介のページに移動する。Flashも写真も、話題作りの圧倒的な戦略も、とうてい並みの大学生の技では無い。さらに、先に名前を挙げた昨年のミスコンテストグランプリの受賞者福田萌の特集ページまで作成してある。ブログや出演番組情報を掲載して新たなスターを生み出し話題を盛り上げるようになっている。

 これを世間では"ブランド戦略"と言うのではないかと思う。この言葉を使うと清涼祭ホームページのやっていることがとても理解しやすくなる。つまり、清涼祭とは「YNU清涼祭」という一つのブランドを確立しようとする壮大な試みであり、ホームページもブランド戦略の一環なのではないか。とすれば、わざわざ横浜国立大学大学祭ではなく、わかりにくいYNU大学祭としている理由もすんなりわかるのである。

 もっとも企業の広告がトップページに多数掲載されていることには大学祭のホームページとしては少し疑問に感じる。



愛地球博(予定)


最終更新2007/6/30